天に手を、古に舞う

何度目かの清兵衛ブログ

花の都

優しい音に囲まれて あぜ道を行く花嫁行列が
少年は姉を遠くから眺め 鳥居を超えて花嫁は進む
逢魔が時が迫る時 姉は婿の家の敷居を跨ぐ
ふて腐れる少年は、庭で遊びふとそれに気づいた
藪の中を 通り抜けると 紫陽花畑
そこで狐がコンと鳴く
花の都は、誰もが望む 花の都は、、、

柔わい音に囲まれて 少年は花畑に横たわる
クツワムシがウマオイが 奏でる音楽に身を委ねる
うつらうつら 微睡むころ 日が沈んで
そこで狐がコンと鳴く
花の都は、誰もが望む 花の都は、、、
花の都は、誰もが望む 花の都は、、、

少年は姉想ふ なぜ僕を置いていくのかと
少年は姉想ふ あなたの思い出はどうすればと
少年は姉想ふ ただありがとうと
少年は姉想ふ あなたの幸せだけを願うと
気づけば狐は消えていた

花の都は、誰もが望む 違うそうじゃない、
花の都は、僕らが望む 誰もがじゃない 僕が
花の都は、僕らが望む 僕が一番、、、